コンサルティングサービス
経営コラム
経済・政策レポート
会社情報

経営コラム

IKUMA message

安定した成長への期待

2014年12月16日 井熊均


 年の瀬の衆議院選挙は、概ね新聞等で報道されていた予測に沿った結果となりました。どの政党が政権を担うにしても、首相が任期を全うするような政策運営を期待します。

 今週は北京に行きましたが、年に何度も中国に出張する自分ですら、中国の成長のスピードには驚かされます。国内では中国の成長率鈍化、不動産バブル、環境問題、等の報道が目に付きますが、日本が数年内に中国とアメリカの強大なパワーバランスの中に置かれることは間違いありません。

 この2つの大国は中期的に安定した政治体制を持つ国です。中国は国家主席が5ヶ年計画を立て5年間の任期を全うします。これまでの実績を見ても、独自色のある政策で成果を上げてきました。中国の長期にわたる高い成長率は、こうした政治体制に支えられてきた面があります。

 一方のアメリカは、大統領の任期は4年ですが、2期担うのが一般的ですから8年間安定した政治体制が続くことになります。力の無いリーダーが数年にわたり国を率いることになるリスクが無いとは言えませんが、何時政権が変わるか分からないよりはマシであるように思えます。

 日本は1990年の中盤と、2010年前後に、毎年のように首相が変わる時代を経験しましたが、この時代をポジティブに回顧する人は少ないでしょう。制度的に安定した政治構造を持つ超大国に挟まれる中で、日本も政治体制を安定させ、各政権が公約を完遂できるようになることを望みます。そうして、2015年が安定した成長の始まりの年となることを心から期待します。

 今年も、お世話になりました。
 2015年が皆様にとって素晴らしい年となることを祈念しております。
 ありがとうございました。


※メッセージは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。
経営コラム
経営コラム一覧
オピニオン
日本総研ニュースレター
先端技術リサーチ
カテゴリー別

業務別

産業別


YouTube

レポートに関する
お問い合わせ