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スタディ

CSR経営動向調査/2008年度

2009年01月27日 ESGリサーチセンター


当社は、社会的責任投資のための企業情報提供を業務の一つとしている。企業情報の提出先は以下の金融機関である。
<2009年1月末現在>
・UBSグローバル・アセット・マネジメント
・住友信託銀行
・住信アセットマネジメント
・大和証券投資信託委託
この度、2008年度の企業情報の更新に当たり、東京証券取引所第一部上場企業1,663社、及び、その他の市場に上場している時価総額上位企業、計2,000社に対してアンケート調査を実施した(2008年7月9日案内書発送、8月29日回答締切)。


調査結果


ダウンロードはこちらから

一括ダウンロード (PDFファイル:1,127KB)
調査概要 (PDFファイル:169KB)
調査票「環境編」分析結果 (PDFファイル:603KB)
調査票「社会・ガバナンス編」分析結果 (PDFファイル:626KB)


調査結果の概要


(1)経営における環境問題対策の重要性高まる<グラフ7>
中期経営計画等の経営戦略の中で、環境問題対策を明確に位置づけていると回答した企業は全体の6割である。環境問題対策が経営においても、一層重要性を増している。
(2) 15%の企業が排出権利用で温室効果ガス削減目標を達成<グラフ8>
温室効果ガス削減目標に対して、「自社の活動と排出権取得・購入をあわせると達成傾向にある」と回答した企業は、全体の約15%となり、排出権利用がなければ削減目標が達成できない企業の存在が明らかになった。
(3) 3割以上の企業が環境税・排出量取引導入を肯定<グラフ9>
国別総量削減目標については全体の7割以上が肯定しており、環境税・排出量取引導入についても、全体の3割以上の企業が肯定しているという結果が得られた。
(4) 海外での土壌、地下水の汚染状況の把握企業は全体の1割<グラフ10>
事業所敷地内および周辺における土壌、地下水の汚染状況の把握をしている割合は海外事業所及びグループ企業(海外)では全体の1割程度であり、国内に比べて海外での汚染状況の把握がされていない実態が窺えた。
(5)生物多様性減少リスクを業務全体から見直すことが必要<グラフ14、15、16>
本業を通した生物多様性の保全に関する取組みがあるとする企業が約3割ある一方で、その方針や中長期目標を設定しているとする企業は2割に満たなかった。業務を生物多様性との関係から見直し、適切な方針と具体的な取組みに落とし込むプロセスの進展が望まれる。
(6) 対象範囲を拡大した内部通報制度設置の動きが広まる<グラフ21>
グループ会社や非正規雇用の従業員まで対象範囲を拡大した内部通報制度を設置した企業は全体の約7割であった。また、7割以上の企業が「設置した」と回答した業種は全て製造業であった。
(7) 「名ばかり管理職」問題防止、非製造業に遅れ<グラフ29>
「名ばかり管理職」の問題を防止するために、講じている取組みを聞いた。製造業に比べて非製造業では遅れている状況が明らかになった。
(8) 育児休業整備には積極的、課題は女性の能力活用の取組み<グラフ31、グラフ33>
法定を上回る育児休業制度は全体の6割を超えている。女性活躍を支援するための取組み実施企業は全体の4割だが、支援メニューを増やすなど取組みの余地が残る。長く働ける環境を整備するだけではなく、職場の中でいかに女性の能力を活用するかも課題である。
(9) 海外の内部通報制度の設置は製造業全体で1割<グラフ36>
現地採用も含めた海外の従業員を対象とした内部通報制度を設置している企業は製造業全体で1割であり、海外事業所等の法令遵守の強化が望まれる。
(10) 発展途上国をテーマに事業化の視線が向けられ始めている<グラフ40>
社会的課題の解消に資するビジネスとして、途上国の生活環境改善の事業化が、昨年度から増えている。


調査の概要


(1)実施主体:日本総合研究所
(2)実施期間:2008年7月11日~同年8月29日
(3)調査対象:東京証券取引所第一部上場企業1,663社、及び、その他の市場に上場している時価総額上位企業 計2,000社
(4)調査方法:「わが国企業のCSR経営の動向調査」各社専用サイトにアクセスするためのIDとパスワードを送付し、ウェブ画面上で回答、インターネット経由で受領。
本年度より、業種特性にあった設問とするため、調査票を製造業と非製造業に分けて調査を実施。なお、「水産・農林業」、「鉱業」、「建設業」、「電気・ガス業」といった業種は、通常は非製造業に分類されることが多いが、回答しやすさという点を考慮し、本調査では製造業に分類して実施。

<製造業に分類した業種>
水産・農林業、鉱業、建設業、食料品、繊維製品、パルプ・紙、化学、医薬品、石油・石炭製品、ゴム製品、ガラス・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、機械、電機機器、輸送用機器、精密機器、その他製品、電気・ガス業

<非製造業に分類した業種>
陸運業、海運業、空運業、倉庫・運輸関連業、情報・通信業、卸売業、小売業、銀行業、証券・商品先物取引業、保険業、その他金融業、不動産業、サービス業

(5)回収回答数:全体 398社(回答率19.9%)、調査票「環境編」395社(回答率19.9%)、調査票「社会・ガバナンス編」371社(回答率18.5%) (いずれも締切後提出分も含む)
(6)調査項目:調査項目は下記の表に示すとおりである。

<調査票 環境編>
1.環境コミュニケーション
2.環境マネジメント
3.環境パフォーマンス
4.サプライチェーン・マネジメントの観点からの環境対策
5.生物多様性
6.事業機会としての環境問題対応

<調査票 社会・ガバナンス編>
1.企業統治
2.公正な経済取引
3.顧客に対する誠実さ
4.労働慣行
5.仕事と生活との両立支援
6.グローバル市場への的確な対応
7.社会活動への積極関与
8.社会的課題の解消に資するビジネス